おおいわ消化器クリニック

おおいわ消化器クリニック,名古屋市,中区,内視鏡

〒460-0004 愛知県名古屋市中区新栄町1-3
日丸名古屋ビル8階
TEL:052-959-5560

名古屋市胃がん検診(内視鏡)
院長ブログ

ドクターズファイル

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炎症性腸疾患

腸に炎症が起きる多くの疾患のうち、特に潰瘍性大腸炎クローン病という病気のことを炎症性腸疾患と言います。

これらの疾患は慢性的に下痢や腹痛、下血などをきたす原因不明の疾患ですが、今のところ、腸内細菌、自己免疫反応の異常、食生活の変化などが関係していると考えられています。 これらの疾患の発症は年々増加しており、厚労省の統計によれば、2013年現在、潰瘍性大腸炎は約17万人、クローン病は約4万人が罹患していると報告されており、20代から40代の比較的若年者に多いことが特徴です。

当院は難病指定医・小児慢性特定疾病指定医として愛知県の指定医療機関になっております。

炎症性腸疾患

 

潰瘍性大腸炎とは?

持続的または反復性の粘血・血便、あるいはその既往がある」状態です。
大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる大腸の慢性炎症で、病変は直腸から連続的に、そして口側に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体にひろがります。
特徴的な症状としては、下血を伴うこともある下痢と腹痛です。
画像診断(内視鏡検査・注腸X線検査)と組織学的検査も合わせて総合判断し、感染性腸炎やクローン病、放射線性腸炎などを除外して確定診断となります。

診断法

下部内視鏡検査:
診断のために必須です。臨床症状から潰瘍性大腸炎が疑われたなら、内視鏡検査を行う必要があります。内視鏡的診断だけでなく、生検による病理組織学的診断も可能です。
また、活動性評価、治療効果判定、長期経過症例の発がんチェックのためにも重要な検査です。
治療は臨床症状の改善だけでなく、大腸粘膜の治癒を目標とします。

病理組織診断:
急性期・活動期では他の疾患との鑑別のために必要です。長期経過例では発がんチェックのためにも病理組織診断は欠かせません。

治療法

内科的治療:
症状のある活動期には、主に5-アミノサリチル酸製薬(ペンタサ、リアルダ、アサコール、サラゾピリン)、副腎皮質ステロイド(プレドニン)や免疫調節薬(イムラン、アザニン、ロイケリン)などの内服薬が用いられます。5-アミノサリチル酸製薬と免疫調節薬は、症状が改善しても、再燃予防のために継続して投与が行われます。
 ステロイド依存やステロイド抵抗例といった難治例では、免疫抑制剤(プログラフ)や抗TNFα受容体拮抗薬(レミケード、ヒュミラ、シンポニー)、が使用されます。 これらの治療は全て当院で通院治療として行っています。
治療の目標は「粘膜治癒」の状態にして、それを維持することです。

血球成分除去療法はステロイドで効果が得られない活動期の治療として行なう場合があります。
この治療は提携している近隣の施設で行っていただいています。

食事と生活:
活動期の食事:症状が強い時期には食事制限を必要とします。重症例・劇症例では絶食で経静脈栄養となります。中等症以下では消化の良い高エネルギー・高蛋白・低脂肪・低残渣食が基本となります。
香辛料などの刺激物やコーヒー、アルコール類、炭酸飲料や冷えた飲料は控えたほうが良いと思われます。
寛解期の食事:基本的には食事制限を行う必要はありません。暴飲暴食や刺激物の摂取は避けた方が良いでしょう。バランスよく食事することが望まれます。

活動期の生活:病状に応じた日常生活の制限が必要です。肉体的ストレス・精神的ストレスにも配慮が必要です。投薬内容によっては症状が軽くても注意が必要なことがあります。
寛解期の生活:特に制限はありませんが、過労や睡眠不足は増悪の誘因となるので避けましょう。感冒の罹患や薬剤なども誘因となりうるので十分注意しましょう。規則正しい生活が望まれます。

外科治療:
内科的治療が無効な場合・内科的治療が行えない場合・大量出血・大腸穿孔・癌または癌の疑い等の場合に外科手術が行われます。通常は大腸全摘術になります。

私たちはできるだけ入院や手術を必要としないように全力を尽くして治療をしています

クローン病とは?

主として大腸に炎症をきたす潰瘍性大腸炎と異なり、消化管のどの部分にも起きうる、そして粘膜の表面だけではなく壁全体に及ぶ、非連続性の炎症や潰瘍を起こす病気です。原因は不明ですが、免疫異常などが関係すると考えられています。主として10代後半から20代の若年者に発症し、慢性に続く腹痛、下痢、発熱、体重減少などが主な症状です。
消化管各部位の中で小腸、特に回腸に最も多く発症し、時として潰瘍がひどくなると腸から腸以外のほかの臓器や皮膚につながってしまったり(瘻孔)、腸が狭くなって通過障害・腸閉塞を来たしたり(狭窄)することがあります。また、痔瘻などの肛門部病変を併発することも特徴です。

 

診断法

上部・下部内視鏡検査:
診断のために必須です。内視鏡的診断だけでなく、生検による病理組織学的診断も可能です。
また、活動性評価、治療効果判定、長期経過症例の発がんチェックのためにも重要な検査です。

消化管造影検査(X線検査):
診断のために重要な検査です。小腸X線検査や注腸X線検査などがあります。

カプセル内視鏡検査・小腸内視鏡検査:
二つとも最近開発された新しい検査法です。これにより小腸を内視鏡で観察することができるようになりましたが、限られた施設のみで可能です。当院ではカプセル内視鏡検査が可能です。

腹部超音波検査/造影CT検査/MRI検査:
いずれも全体像の把握や、腸管と腸管外の情報が得られるため有用ですが、精密検査のためには特殊な準備が必要です。今後発展していくと思われます。

病理組織診断:
特徴的所見が得られれば診断にはきわめて有用です。また、急性期・活動期では他の疾患との鑑別のために必要です。長期経過例では発がんチェックのためにも病理組織診断は欠かせません。
 

治療法

内科治療:
症状のある活動期には、主に副腎皮質ステロイド(ゼンタコート、プレドニン)、免疫調節薬(イムラン、アザニン、ロイケリン)や5-アミノサリチル酸製薬(ペンタサ、サラゾピリン)などの内服薬が用いられます。5-アミノサリチル酸製薬と免疫調節薬は、症状が改善しても、再燃予防のために継続して投与が行われます。また、これらの治療が無効であった場合には、抗TNFα受容体拮抗薬(レミケード、ヒュミラ)に加え、新たに抗IL-12/23抗体薬(ステラーラ)が使用可能となりました。
これらの治療は全て当院では通院治療として行っています。
抗TNFα受容体拮抗薬が使用できるようになってからは、クローン病の治療は一変しました。
治療の目標は「粘膜治癒」の状態にして、それを維持することです。

栄養療法:
成分栄養などによる経腸栄養や入院で行う完全中心静脈栄養などがあります。
原則として、低脂肪・低残渣の食事が大事です。暴飲暴食は危険です。

外科治療:
高度の狭窄や穿孔、膿瘍などの合併症に対しては外科治療が行われます。その際には腸管をできるだけ温存するために、小範囲の切除や狭窄形成術などが行われます。


私たちはできるだけ入院や手術を必要としないように全力を尽くして治療をしています